:::: 惜しくカンヌ映画祭“ある視点”部門のオープニング作品。海外ですでに折り紙つき!も ![]() |
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![]() **イオンシネマ幕張新都心では、すでに上映が終了しています ** *僭越ながら、最後に ![]() 原作は、今や人生、いや人生相談界のルーキーとして 名高いドリアン助川。「叫ぶ詩人の会」主催など、一貫して 生きることに繊細に悩む若者のよき伴走者であり、 優しい感性と怠惰を叱咤する厳しさとを併せ持つ人です。 思うに、繊細で大切なことを教えてくれる作品でしょう。 |
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![]() ![]() ![]() エンターテインメント性があまり高くないはけれど素敵な作品は、世に数多あるものですが、 如何せん上映劇場が限られてしまいます。ラッキーなことに幕張新都心のイオンシネマで 上映してくれました。(ありがとう!イオン) 原作者:ドリアン助川・監督:河P直美・主演:樹木希林・・・見ておきたい要素は満載。 家族連れの多いイオンモール内で、結構な客入り!3分の2は入っており、 客層は少々お高めの感じ。しかし、若い女性もかなり入っていましたね。(素晴らすぃー!) ![]() ![]() ![]() 監督は「もがりの森」でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞していることで有名な河P直美。 そのほかの作品も海外の映画祭で評判が高く、世界的に注目される日本人女性監督のひとりです。 そもそもおばあちゃんが主演だという映画が珍しいのに、樹木希林の脇を固めるのが、 市原悦子です。どんな素敵なことになるのやら、計り知れない。 そのほかにも素敵な出演者による物語の冒頭を早速に♪ およそ3畳あるかと見受けられる小さなどら焼き店「どら春」の店長千太郎(永瀬正敏)は、 おしゃべりな女子中学生などほんの少しの常連客を相手に、焼きたてのどら焼きを売って 日々を過ごしていた。明るい中学生たちの会話に耳を傾けるも、どこか陰のある千太郎。 怠惰ではないが流されるままに生きる姿は、深い孤独を抱えているようにも見える。 そんなある日、どら春のアルバイト募集の張り紙を見たおばあちゃん(樹木希林)が、 「時給は半額でいいから、働かせてくれないか?」と、声をかけてくる。 見ればケロイド状の皮膚をした両手の不自由な老女。徳江と名乗る老女をいぶかしみ、千太郎は 「これをあげますから・・・」と、どら焼きをひとつ手渡し、体よく追い返してしまう。 あくる日もやってくる徳江。「もらったどら焼きですけど、皮はまあまあですけど、 “あん”がいけない」と、言う。初めはまともに相手にしなかった千太郎だが、後に 徳江の作る“あん”の美味しさに驚かされることになる。 千太郎演じる永瀬正敏はもとより、脇を固めるキャスティングは、ばっちり!! そして、秦 基博の「水彩の月」という主題歌が、たいへん効果的です。(この人すごくいい歌!) これは、見逃してはいけないっ。 ☆☆☆ 是非とも劇場へ ☆☆☆ ![]() ![]() ![]() これは樹木希林さん晩年の代表作になるのでは・・と、いう程の出来栄えだと思いました。 実は、お孫さんの内田伽羅さんとの共演で、よくある“ライト7個”が眩しすぎて幻滅したりしてなっ・・・ なんて警戒もしたのですが、いやいやお父上もっくん似の伽羅ちゃんの純粋さがこれ良くて、 役にぴったりの女の子だとほっとしました。 一番ヤラれてしまったのは、「店長さん」という、希林さん扮する徳江さんの呼びかけが、 見てから一週間たっても、耳元に聞こえてくるようで、これには本当に参りました! 押しつけがましくもなく、自然に静かに大切なことを教えてくれる良い作品に、超久々にもう一度 お金払って見てもいいかなぁ・・・と、今思っています。 「こちらに非はないつもりでいても、世間の無理解に押しつぶされてしまうことがあります・・」 こんな静かなに語るセリフひとつにも重みがあって、すべての年代にお勧めしたい一作です。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() これにはもう小星2つおまけさせてくださいっ。 |
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